「日々是好日 日記」

東京都江戸川区船堀の鍼灸良導絡・カイロプラクティック「今井治療室」ブログです

ジャンクフード など 控えて
 炎症性 腸 疾患 とは、腸 に 炎症 が 起き、しばしば 腹痛 と 下痢 が 繰り 返し 起きる
慢性 炎症性 で 潰瘍性 大腸炎 や クローン 病 といった 病気 が 代表的 な 疾患 だ。
最近 では 小麦 に 含まれる グルテン により 腸管 の 上皮 細胞 の バリアー 機能 が 破
綻 して 炎症 をもたらす リーキーガット 症候群(  腸 漏れ 症候群  )が 増えている。

 最近 注目 されたのが、炎症性 腸 疾患 の 患者 は フライド ポテト などの ジャンク フ
ード や チーズ、炭酸 飲料水 などを 摂取 する 傾向 が 高い とされた 報告 だ。 米 ジョ
ージア 州立 大学 の ムーン・ハン 博士 らの 研究 グループ は 2015 年 に 米国 で行われ
た 国民 健康 調査 に 参加した 10 万 3789 人 を 対象 に 炎症性 腸 疾患( 潰瘍性 大腸炎
と クローン 病 )に 罹患 している 人( 患者 )の 割合 を 調査 した 結果、米 国民 の 約
1.28 % が 炎症性 腸 疾患 に 罹患 していると 推定 している。

  このうち 女性 が 57 % と 多く( 男性 は 43 % )、年齢 では 18 歳 から 85 歳 の 高齢
者 まで 幅広く 分布 し、最も 罹患率 の 高かった のが 55 ~ 64 歳 の 中年 女性 だった。

 また 研究 チーム は 調査 対象者 に対 し穀物、果物、野菜、乳製品、肉、魚、クッキー
などの 菓子類、ソーダ などの 飲料水 など 26 品目 に 関して、炎症性 腸 疾患 の 患者 と、
罹患 していない 人 の 摂取量 を 比較・検討。

 その 結果、患者 の 多くが フライド ポテト などの フライ 食品 の 摂取量 が 多い こと
が 分かった。 更に、患者 は フルーツ ジュース の 摂取量 が 少なく、逆に いわゆる ス
ポーツ 飲料 などの 摂取量 が 多かった。

 今回 の 調査 では、患者 が 26 品目 の うち、フライド ポテト といった ジャンク フー
ド や チーズ、クッキー、炭酸 飲料水 などを 摂取 する 傾向 が 強い ことも 明らか にな
った。

 一方で、牛乳 や ポップ コーン などには 摂取量 の 差 を 見いだせ なかった。 報告
の 中で ハン 博士 は、加工 食品 の 中に 含まれている 添加物 や フライ などの 調理・
加工 過程 で 発生 する トランス 脂肪酸 などの 物質 が 腸 の 炎症 を 引き 起こして い
る 可能性 を 示唆 している。 食材 よりは 加工 過程 で 使用 されている 添加物 に 炎
症 を 引き 起こす 生理 活性 が あるのでは ないかと 考察 したのだ。

 最近 では 腸 の 炎症 が 認知 機能 に 影響 を 与える ことが 知られている。 認知 機
能 を 保つ ためにも、ジャンク フード は 控えた方 が 良さそうだ。

                              (白澤卓二・お茶の水健康長寿クリニック院長)

             新聞コラム Dr. 白澤 ” 100 歳への道 ” より

 ヒト の 免疫系 は 自分自身、即ち 「 自己 」と、自分 以外 の「 非自己 」を 判別 し、
細菌 や ウイルス、異物 などの 非自己 を 攻撃・排除 するが、自己 は 攻撃 しない。

 だが、慢性 関節 リウマチ や クローン 病、潰瘍性 大腸炎 などの 炎症性 腸 疾患、多
発性 硬化症 や 乾癬 といった 病気 では、関節 の 細胞 や腸管 上皮 細胞、神経 細胞 の
髄鞘 と 呼ばれる 構造 や 皮膚 の 上皮 細胞 などの 正常 細胞( 自己 )が 免疫 細胞 に
攻撃 されるため「 自己 免疫 疾患 」と 呼ばれる。 ステロイド などの 抗 炎症 剤 で
治療 するが、完治 せずに 通院 を 続ける 人 も 多い のでは ない だろうか。

 自己 免疫 疾患 の 治療 の カギ となる 事実 が 分かったのは 15 年前 のこと。 I Lー
17 という サイトカイン( 免疫 などに 関わる 細胞 の 間 で 情報 伝達 を 担う 物質 )が
1993 年に 発見 されたが、2005 年 になって、これを 分泌 している T h 17 という 免疫
細胞 が 自己 細胞 を 攻撃 していることが 分かった。

 この 免疫 細胞 を 制御 することの 重要性 が 指摘 されていたところ、米 カリフォル
ニア 大学 サンフランシスコ 校 の 免疫学 の パーター・ターンバウ 博士 らの 研究 チー
ム は、ケトン 体 ダイエット をすると 腸 の 細菌 叢 が 変化 することにより T h 17 細
胞 の 数 が 減り、自己 免疫 疾患 が 改善 する 可能性 があることを 突き止めた。

 研究 チーム は 17 人 の 肥満者 を 対象 に 4 週間 の 普通食( 総 カロリー に 占める
炭水化物 50 % )摂取 後、4 週間 の 糖質 制限 食( 総 カロリー に 占める 炭水 化物 5
% )を 摂取 させ、その 前後 で 腸内 細菌 叢、血中 の ケトン 体 濃度、免疫 細胞 の
変化 を 比較・検討 した。

 その 結果、ケトン 体 が 産生 されて 体 が「 ケトジェニック 代謝 」に シフト すると、
腸内 細菌 叢 の 中で 特に ビフィズス 菌 が 減少 していることを 発見 した。 更に、ケ
トン 体 ダイエット した ネズミ の 腸内 細菌 叢 を 通常 の ネズミ に 移植 した 結果、ネ
ズミ  の 腸管 の T h 17 の 減少 も 明らかになった。

 自己 免疫 疾患 を 殆ど 発症 しない タンザニア の ハッザ 族 の 腸内 細菌 叢 に ビフィ
ズス 菌 が 極めて 少ない、と 14 年 に 報告 されている。 今回 の 結果 は これと 矛盾
しない。 

 ターンバウ 博士 は、ビフィズス 菌 の 餌 である 乳糖 や オリゴ 糖 の 消費 が 増えて
腸内 細菌 叢 が 変化 し、自己 免疫 疾患 が 増加 した 可能性 があると 指摘 している。
自己 免疫 疾患 を 発症 した 人 は 食事 の 見直し が 必要 かもしれない。

                              (白澤卓二・お茶の水健康長寿クリニック院長)

            新聞コラム Dr. 白澤 ” 100 歳への道 ” より

処方見直し、食生活改善を
 胸 焼け や 逆流性 食道炎 に 対して 処方 されるのが、プロトン ポンプ 阻害剤 と 呼
ばれる 制酸剤 だ。 胃壁 の 細胞 には プロトン を 胃 の 中 に くみ 出す ポンプ の 働
き をする 分子 があり、これを プロトン ポンプ と 呼ぶ。

 プロトン ポンプ の おかげで、胃酸 は 酸性度 を示す pH (ペーハー)1  程度 の 強い
酸性 を 保つ ことができ、タンパク 質 を はじめ とする 様々な 栄養分 を 分解 できる。

 プロトン ポンプ が 働き 過ぎる と 胃液 の 酸性度 が 必要 以上 に 強まり、胸 焼け や
逆流性 食道炎 の 原因 になる。 プロトン ポンプ 阻害剤 は、ポンプ 機能 を 阻害 して
胃酸 の 過剰な 酸性化 を 抑える 制酸剤 として 日常的 に 臨床 で 処方 されている。

 一方で、阻害剤 を 長期間 処方 されている 高齢者 は 認知症 の 発症 リスク が 高まる
と 報告 されてからは、不必要な 長期間 の 処方 を 控えるよう 注意 が 促されている。 
胃液 の 酸性度 が 下がると、脳 の 代謝 に 必要な ビタミン B 12 の 吸収 の 低下 や、腸 
内 細菌叢 が変化 して 認知 機能 に 影響 を 及ぼす ものと 考えられて きたからだ。

 それだけでだはない。 阻害剤 を 長期間 服用 すると 脳 の 認知 機能 に 必須 の 神経
伝達 物質、アセチルコリン の 代謝 に 直接的 に 影響 を 及ぼし、認知 機能 を 低下 させ
る 可能性 が あることが 明らか になった。

 スウェーデン の カロリンスカ 研究所 の タヘル・ダレーショリ 博士 らの 報告 で 分か
った。 アセチルコリン は 脳 の マイネルト 核 と 呼ばれる 基底核 で 発現 するが、アル
ツハイマー 病 を 発症 するとその 発現量 が減少 して 記憶力 が 低下 するといわれる。

 ダレーショリ 博士 は、マイネルト 核 が アセチルコリン を 合成 している アセチルコ
リン 合成 酵素 に 注目。 合成 酵素 の 立体 構造 を コンピューター 上 で 構築 したとこ
ろ、一般的 な 阻害剤 オメプラゾール、ランソプラゾール、パントプラゾール も 合成 酵
素 の 活性 の 中心 と 強力 に 結合 し、アセチルコリン の 合成 活性 を 阻害 することが
判明 した。

 高齢者 には 阻害剤 が 長期間 処方 されている 症例 が 多数 あり、そのため 認知 機能
の 低下 が 加速 している 可能性 がある ーーー ダレーショリ 博士 はそのように 警鐘 を
鳴らして いる。

 胸焼け や 逆流性 食道炎 は 食べ過ぎ や 肥満 が 原因 である 症例 が 多く、食事 指導 で
改善 する ケース が 多い。 プロトンポンプ 阻害剤 を 処方 されている 人 は 服用 の 必
要性 を 見直す 必要 が ありそうだ。

                   (白澤卓二・お茶の水健康長寿クリニック院長)

             新聞コラム Dr. 白澤 ” 100 歳への道 ” より



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