「日々是好日 日記」

東京都江戸川区船堀の鍼灸良導絡・カイロプラクティック「今井治療室」ブログです

2017年08月

 緑黄色野菜 の摂取と 動脈硬化やガン などの 生活習慣病の予防効果 の関連性について
は多数の研究報告がされてきたが、認知機能 との関連性についての報告はあまりなかった。

 緑黄色野菜 に含まれる栄養素 ルテイン は、目の網膜 神経を保護 する働きがあること
が知られている。
 米イリノイ大のナイマン・カーン博士らの研究で、ルテイン の濃度の高い人は 中年期 にお
いても 認知機能の加齢性変化 が遅いことがわかり、話題を呼んでいる。

 研究チームは25~45歳の 健常人 を対象に、点滅光への反応性 から 網膜のルテイン濃
を計測。一方、脳の認知機能 注意力作業中の脳波 を解析して測定した。
 具体的には、右向きや左向きの矢印がランダムに表示されるコンピューター装置を使い、右
向き矢印のみに注目するという 「フランカー課題」 を解く被験者の作業中の 脳波のパターン
を解析した。

 その結果、網膜のルテイン濃度 が高い被験者は年を取っても フランカー課題 作業中の脳波
は若者と同様のパターンを示し、脳の神経活動の加齢性変化 が極めて少ないことが分かった。

 網膜 と同じく、でも ルテイン 神経細胞を保護し加齢性の細胞障害が抑制 された結果、
中年期でも若者と同様に 注意力や集中力が保持 されたとカーン博士は考察している。

 ルテイン については従来、高齢者の認知機能低下 との関係が調査対象だったが、今回の調
査で 脳の神経活動 中年期から加齢性変化 を示すことが明らかになった。

 ルテイン は人の 体内で作れない栄養素 で、緑黄色野菜 のほか 卵やアボガド などに豊富に
含まれている。中年期や高齢期の 注意力、集中力 を保つためにも、若い頃から ルテイン を多
く含む食材を積極的に摂取したい。
                                                          <白澤卓二・お茶の水健康長寿クリニック院長>
              
                         新聞記事 Dr.白澤 100歳への道 より転載
   

 目を閉じて深く静かに思いを巡らす「瞑想」 には、様々な 健康効果 が報告されている。 注意力
集中力 などの 認知機能 の向上は、その一つだ。 高齢期 になると 注意力や集中力が低下 する
ことが知られ、注意力の低下は脳の 前頭葉の萎縮 との関連性が指摘されている。 一方、ヨガ
瞑想と呼吸法とストレッチ を組み合わせて一体化した運動プログラムとして普及している。
 
 それでは、加齢に伴う注意力の低下 を防ぐ有効な手段はないのだろうか。

 ブラジル・サンパウロのアルバート・アインシュタイン病院のエリーザ・コザサ博士らの研究チー
ムは、高齢の女性ヨガ実践者 の脳を調べ、左脳の前頭前野の容積 が対照群に比べ大きいこと
を明らかにして、話題を呼んでいる。

 チームは高齢期の女性ヨガ実践者21人を対象に、脳の磁気共鳴画像化装置(MRI)検査 をし、
身体的な活動量は同等ながらヨガや瞑想をしない高齢期女性21人の脳の各部位の容積と比較、
検討した。 ヨガの実践者は週2回のヨガを少なくとも8年間継続している。

 その結果、ヨガ実践者は対照群よりも、左脳前頭前野の大脳皮質の容積が有意に大きい こと
が分かった。 これまでの研究で 左脳の前頭前野 認知機能 の中でも 注意力や集中力 に関
連していると報告されていることから、コザサ博士は、ヨガでの瞑想 の実践により 左脳前頭前野
萎縮が予防 された可能性を示唆する。

 認知症の予防目的で左前頭前野に 磁気刺激治療 を施すと、集中力がアップ して 自律神経バ
ランスが改善
する効果が認められるが、ヨガの瞑想 でも同様の効果が期待できるようだ。高齢期
注意力、集中力の低下予防 のためにも 瞑想やヨガを実践 したい。
                             (白澤卓二・お茶の水健康長寿クリニック院長)
                        新聞記事 Dr.白澤 ”100歳への道” より 転載        


 在宅療養支援診療所「たかせクリニック」(東京都大田区)理事長で医師の高瀬義昌さんが訪
問診療に出向くと、80代の女性に異変が起きていた。 日頃の 活気 食欲 がない。エアコン
はついており、ベッドの近くにはおのペットボトルも置かれていた。

 一見すると 暑さや水分対策 に気を配っているようだが、女性はカーテン越しに が伝わる
窓際のベッド に横たわっていた。高瀬さんは、夏になるとこのような 脱水症状 の患者を多く目
の当たりにする。

 熱中症 は、高温多湿 の環境で 体内の水分と塩分のバランス が崩れ、体温の調節機能
働かなくなることで生じる。その引き金となるのが 脱水 で、体内の 水分量 が少ない 高齢者
特別な注意が必要だ。

 新生児 水分量 70~80%成人 が約 60% あるのに対し、高齢者 は約 50%。加齢
によって 水分や塩分 が蓄えられる 筋肉の量が低下 するのが原因だ。高瀬さんは 「筋力維持
の運
動やリハビリ 転倒や骨折防止 のためだけでなく、脱水予防 の観点からも重要です」 と
話す。

 また、高齢者は 喉の渇き を感じにくくなるため、水分不足 に気付きづらい。更に、寝ている間、
トイレ に行かずに済むよう、水分 を摂るのを控えている人もいる。 高瀬さんは、「普段から水や
お茶を飲んでいるから大丈夫」 という 高齢者の声 をよく耳にするが、安易に考えてはいけない
と忠告する。

 脱水 になると、水分 と同時に 塩分電解質)も失われる。水やお茶 を飲むだけでは 塩分濃度
更に低下 し、症状が悪化 するという悪循環に陥る。初期の脱水状態 に有効なのは「飲む点
」 と言われる 経口補水液。 「適度な 糖分ブドウ糖) が含まれているため、水分と塩分が腸か
らスムーズに吸収 されます。一方、スポーツドリンク 糖分 が多すぎるため、経口補水液 に比
吸収率が低く、症状の改善には適しません」 と高瀬さん。

 更に、「認知症患者は脱水症状を起こし易い」 と指摘する。脳の働きが低下 して 体温調節
機能も衰えているためで、脱水が進行 すると せん妄 が起こり易くなり、突然 動き回ったり 叫ん
だり することもあるという。

 脱水症状 を起こしているかチェックする方法の一つとして、脇を触り 乾いていれば注意 する。
高瀬さんは「高齢者の熱中症 は周囲も見落としがち。気付いた時には 意識レベルが低下 した
り、体調が急変 したりして 命の危険 を招きかねない」 と警鐘を鳴らす。

 夜は寝苦しいが、就寝中に 汗を大量にかく のを避けることも重要だ。この 寝汗 は体から 水分
を逃がすだけではなく、自律神経を疲弊 させてしまうからだ。

 東京疲労・睡眠クリニック(港区)の院長、梶本修身さんは、「高齢者には 熱中症 になる悪条件が
そろっています。体の水分が減り、渇きを感じるセンサーが鈍る だけでなく、自律神経の機能 も落
ちるのです」 と指摘する。
 
 加齢による 筋力低下 は実感しやすいが、自律神経の衰え は自覚しにくい。 睡眠 の専門クリ
ニックでは、自律神経の機能 を数値化した 「パワー値」 を測定できる。この値は 20代 から下が
り始め、40代 でほぼ 半減60代 では 約4分の1 に減るという。

 自律神経は体温も調節 する。梶本さんは「 高齢者 では 自律神経機能が減退 しているため、
汗をかいて体温を下げる機能 が低下する。 睡眠中 体温が高い ままでは質の良い睡眠を得
られない。 その結果、自律神経の疲労 が蓄積し、機能が 更に悪化 する。これが高齢者におい
熱中症 が起こり易い理由の一つです。

 そのため、熱中症予防 には快適な 睡眠環境 を確保することが必要で、エアコン は欠かせない。
梶本さんは 「寝る前に タイマー をかける人がいますが、スイッチが切れると 温度 が急激に上がり、
熱中症になる危険性 が高い」 と強調する。

 エアコンを朝までつけていると 「喉が痛い」 という人もいるが、乾燥が原因。 寝る30分ほど前に
コップ半分(約100cc)の を飲んでおくとよい。 「朝起きるとだるい」 という人は、冷風 が直接当
たったり、体が冷え過ぎ たりしている可能性がある。

 寝る前は 室内の温度 を涼しいと感じるまで下げておくと寝付きがよくなる。 冷え過ぎ を防ぐため、
タオルケットではなく 掛け布団 をかけ、熱を放出する手のひら は布団から出しておく。 眠る直前
に設定温度を2度ほど上げて、朝方に快適だと感じる温度 に合わせておこう。 但し、熱中症の危
が高まる28度を超えないようにセットする。

 また、高齢者は をかく人が多い。これは要注意のサインだ。梶本さんは 「をかく人の割合は
年齢パーセント>と言われ、60代なら60%、70代なら70%と年を追うごとに上がる。 をか
いている時は 酸素不足 に陥り、それを補うために 自律神経 血圧や脈拍 を上げようと働く。 鼾
寝汗 と同じく睡眠中にもかかわらず 自律神経を疲弊 させ、体温調節の機能 に悪影響を与え
る」 と話す。  

  梶本さんは 鼾を止める簡単な方法 として、体を横向き にして寝ることを勧める。 上向きより 気道
が広がるためで、姿勢を変える だけで約8割の人に改善が見られるという。

 快適な環境 を整えるだけでなく、加齢による体の変化 を自覚することも、熱中症対策につながる。

                                                   新聞記事より 転載
 

 



 


 

 

 



 

 健康診断で 中性脂肪値 の高さを指摘され、生活習慣の改善 を指導されている人も多い
と思う。 中性脂肪は不可欠のエネルギー源 で、食べ過ぎ 運動不足 だと過剰に作られ、
心臓病 動脈硬化 のリスクになると考えられる。

 ただ、生活をどう改めれば 中性脂肪 を下げられるのかについては必ずしも詳細には解
明されていなかった。

 ニュージーランド・オタゴ大のメレディス・ペディー博士らの研究チームは、座位 中心の
生活習慣 中性脂肪値 を上昇させていることに注目。 30分毎の2分間 ウォーキ
ング
で、座位を定期的に中断 することで 中性脂肪 を下げられることを見い出した。

 36人の健常男女を4群に分け、2日にわたり実験。 
群は 座位中心 の生活を指導。
群には 座位中心 の生活で、1日目の終わりに 30分のウォーキング を指導。
群には 座位中心 の生活だが、30分毎の 2分間のウォーキング 座位を定期的に
  中断 するよう指導。 
群には 定期的な座位の中断 と、1日目終わりに 30分のウォーキング の両方を指導
  した。
2日目も1日目と同じ指導をし、食後の中性脂肪値 を測定した。

 その結果、群は座位中心の群に比べ、食後5時間の中性脂肪値 が平均 43.61mg/dl
低く、群は平均 65.86mg/dl も低かった。 一方、2 群の食後の中性脂肪値は1群と差が
なかった。 


 ペディー博士はこれまで提唱されてきた ウォーキングの単独効果 ( 群)が認められなか
った点について、前日の運動は翌日の食後の中性脂肪の代謝に影響を与えない 可能性
を示唆し、座位を定期的に中断することの重要性 を強調している。

 オフィスでの パソコン 作業や家庭での テレビ 視聴は30分を超えることが多い。 中性脂
肪値 の高い人は 2分間のウォーキング を定期的に取り入れる必要 がありそうだ。

                      新聞記事 Dr.白澤 ”100 への道” より転載




 

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