肝臓の解毒パワーがダウンする時
食生活 に偏りがあり、必要な 栄養素 がバランス良く摂れていないと、頼みの 肝臓 の 解毒パワー
が大幅にダウンします。
解毒 にとって第一に必要なのは、タンパク質。 酵素 は タンパク質 ですから、タンパク質 が足りな
いと フェーズ1で中心的な役割を果たしている 酵素シトクロムP450 がスムーズに作られなくなります。
シトクロムP450 には 鉄 も必要ですから、鉄 の不足でもフェーズ1が滞ります。 ビタミンB群 の不足
もフェーズ1の進行にブレーキをかけてしまいます。
フェーズ1で 解毒 された有害物は、フェーズ2で アミノ酸 と「 抱合体 」を作って安定化を図りますが、
タンパク質 が足りないと アミノ酸 も欠乏しますから、「 抱合体 」が必要に応じてつくられなくなります。
フェーズ1が順調に進んだとしても、タンパク質不足 でフェーズ2の過程が スローダウン すると、「 抱
合体 」を作って安定化しない 水酸化 された有害物が増えてきます。 これらの 中間代謝物 を放置す
ると 活性酸素 が生じて 酸化ストレス が増大しますし、炎症 を引き起こす物質が生じ易くなり、慢性疾
患 の引き金になるのです。
コーヒー や お茶 などに含まれている カフェイン も、フェーズ1とフェーズ2の切れ目のない引き継ぎ
を狂わせる恐れがあります。 カフェイン にはフェーズ1だけを促進する働きがあるのです。 フェーズ1
だけが速く回るとそれにフェーズ2が追い付かなくなり、結果的に 中間代謝物 が溜まって 酸化ストレス
や 炎症 の害を受け易くなります。
カフェイン でフェーズ1が速く回り過ぎると、医薬品の 有効成分 が設計よりも速く 代謝 されてしまい、
効きにくくなります。 こういうタイプを「 アーリーメタボライザー 」と呼びます。 アルコール も、カフェイ
ン と同じ様にフェーズ1の回転数を上げる作用があります。 お酒好きの人 は 麻酔薬 が効きにくいと
よく言いますが、これは恒常的にお酒を飲んでいると アルコール の作用で「 アーリーメタボライザー 」
となり、麻酔薬 が所定の効果を発揮する前に分解されて 無力化 するからです。
カフェイン や アルコール への感受性には個人差があります。 しばらく カフェイン や アルコール を
断ってみて、体調 が良くなったり、何時も飲んでいる 薬 がよく効く感覚があったりする場合には、カフェ
イン や アルコール の 過剰摂取 がマイナスに作用していることも考えられますから、それ以後は 節制
が求められます。
女性 は 妊娠中 や 更年期 などに 肝斑 という褐色の シミ が出来ることがあります。 その 治療薬 で
ある「 トランシーノ 」には、フェーズ1の 中間代謝物 から生じる 活性酸素源 である キノン を 無害化 す
る トラネキサム酸 と、フェーズ2に関与する グルタチオン が配合されています。 肝斑 も 中間代謝物
の 毒性 から生まれるものなので、中間代謝物 を処理してその先のフェーズ2を回してやれば、シミ が薄
くなるのです。 「 トランシーノ 」を使わなくても、タンパク質 や 鉄、ビタミンB群 といった 肝臓 の 解毒作
用 に関わる 栄養素 を摂ると 肝斑 は軽くなってきます。
次回に続く
”慢性病を根本から治す” より転載
食生活 に偏りがあり、必要な 栄養素 がバランス良く摂れていないと、頼みの 肝臓 の 解毒パワー
が大幅にダウンします。
解毒 にとって第一に必要なのは、タンパク質。 酵素 は タンパク質 ですから、タンパク質 が足りな
いと フェーズ1で中心的な役割を果たしている 酵素シトクロムP450 がスムーズに作られなくなります。
シトクロムP450 には 鉄 も必要ですから、鉄 の不足でもフェーズ1が滞ります。 ビタミンB群 の不足
もフェーズ1の進行にブレーキをかけてしまいます。
フェーズ1で 解毒 された有害物は、フェーズ2で アミノ酸 と「 抱合体 」を作って安定化を図りますが、
タンパク質 が足りないと アミノ酸 も欠乏しますから、「 抱合体 」が必要に応じてつくられなくなります。
フェーズ1が順調に進んだとしても、タンパク質不足 でフェーズ2の過程が スローダウン すると、「 抱
合体 」を作って安定化しない 水酸化 された有害物が増えてきます。 これらの 中間代謝物 を放置す
ると 活性酸素 が生じて 酸化ストレス が増大しますし、炎症 を引き起こす物質が生じ易くなり、慢性疾
患 の引き金になるのです。
コーヒー や お茶 などに含まれている カフェイン も、フェーズ1とフェーズ2の切れ目のない引き継ぎ
を狂わせる恐れがあります。 カフェイン にはフェーズ1だけを促進する働きがあるのです。 フェーズ1
だけが速く回るとそれにフェーズ2が追い付かなくなり、結果的に 中間代謝物 が溜まって 酸化ストレス
や 炎症 の害を受け易くなります。
カフェイン でフェーズ1が速く回り過ぎると、医薬品の 有効成分 が設計よりも速く 代謝 されてしまい、
効きにくくなります。 こういうタイプを「 アーリーメタボライザー 」と呼びます。 アルコール も、カフェイ
ン と同じ様にフェーズ1の回転数を上げる作用があります。 お酒好きの人 は 麻酔薬 が効きにくいと
よく言いますが、これは恒常的にお酒を飲んでいると アルコール の作用で「 アーリーメタボライザー 」
となり、麻酔薬 が所定の効果を発揮する前に分解されて 無力化 するからです。
カフェイン や アルコール への感受性には個人差があります。 しばらく カフェイン や アルコール を
断ってみて、体調 が良くなったり、何時も飲んでいる 薬 がよく効く感覚があったりする場合には、カフェ
イン や アルコール の 過剰摂取 がマイナスに作用していることも考えられますから、それ以後は 節制
が求められます。
女性 は 妊娠中 や 更年期 などに 肝斑 という褐色の シミ が出来ることがあります。 その 治療薬 で
ある「 トランシーノ 」には、フェーズ1の 中間代謝物 から生じる 活性酸素源 である キノン を 無害化 す
る トラネキサム酸 と、フェーズ2に関与する グルタチオン が配合されています。 肝斑 も 中間代謝物
の 毒性 から生まれるものなので、中間代謝物 を処理してその先のフェーズ2を回してやれば、シミ が薄
くなるのです。 「 トランシーノ 」を使わなくても、タンパク質 や 鉄、ビタミンB群 といった 肝臓 の 解毒作
用 に関わる 栄養素 を摂ると 肝斑 は軽くなってきます。
次回に続く
”慢性病を根本から治す” より転載