「日々是好日 日記」

東京都江戸川区船堀の鍼灸良導絡・カイロプラクティック「今井治療室」ブログです

2019年02月

 動脈硬化骨折皮膚のシワ歯肉退縮 ・・・・・ 。
一見関係なさそうに思えますが、機能性医学 ではこの4つの疾患には ホモシステイン
濃度が関係していると考えています。

 ホモシステイン は、体内で合成されない 必須アミノ酸 メチオニン の代謝プロセスで
生成されます。 ホモシステイン からは、肌代謝 を正常化して シミ を生じにくくする シス
テイン、エネルギー産生に関わる α・ケト酪酸 の前駆体、あるいは必要に応じて再度 メチ
ニン が合成されます。 しかし、この 経路 ( パスウェイ ) が滞って体内濃度が上昇す
ると、ホモシステイン 自己酸化 を起こして 活性酸素 が増えてきます。

 ホモシステイン から生じた 活性酸素 コレステロール を酸化させて、それが 血管壁
に蓄積すると 動脈硬化 が始まります。

 また、ホモシステイン 血管 を広げる働きを持つ 一酸化窒素 ( NO )の産生を抑え
て、血小板 の働きを活性化して血の塊である 血栓 が生じ易い環境を作り、血管事故に
よる 心臓病 脳卒中 の危険度を上げます。

 血管 コラーゲン から作られていますが、ホモシステイン コラーゲン の質を低下
させて弾力性を落とし、動脈硬化 を悪化させます。 コラーゲン は全身の タンパク質
およそ 3分の1 を占めている繊維状の作りをした 構造タンパク質 です。

 ホモシステイン コラーゲン の質を下げる理由は2つあります。

  活性酸素 からは AGEs終末糖化産物)が生じます。 AGEs は身体を作る タンパク
糖質 が体温で温められて生じる物質。 この反応を 糖化 と言います。

 パンやお肉を焼くと美味しそうな焦げ目が出来ますが、あれも 糖化メイラード反応)。
糖化 は美味しさの元ですが、体内で発生した AGEs コラーゲン を作る分子の配列を
乱して弾力性を低下させます。 更に ホモシステイン の濃度が高くなりすぎると、コラー
ゲン の分子を正しく配列させている コラーゲン分子架橋酵素LOX)の濃度が下がります。
それも結果的に コラーゲン の質の低下につながります。

 皮膚 歯肉 もその骨格は コラーゲン で作られていますから、ホモシステイン
増えすぎると が脆くなって 骨折 し易くなったり、皮膚 シワや弛が生じたり、歯肉
が後退して 歯茎 が痩せたりするのです。

 血管 にも にも良くない ホモシステイ ンが増える理由に、6、12、葉酸9)と
いった ビタミンの不足があります。 つまり、をきちんと摂れば、動脈硬化
骨折 などのリスクが下げられるのです。 

 6 ホモシステイン を速やかに システイン に転換し、12 ホモシステイン
チオニ
に転換する メチル化 を行います。 そして 葉酸 12 の働きを助けてくれる作
用があります。 

 はいずれも 水溶性 で一度にたくさん摂っても当座不要な分は 尿 に混じって排泄さ
れ、蓄えることが出来ません。 従って、日々の 食事 サプリメント からのこまめな摂取
が求められます。 2008年の厚生労働省研究班によるコホート研究では 6 、12 、葉酸
の適度な摂取により、動脈硬化 が引き起こす 心筋梗塞 のリスクが 3748下がったとい
う報告が出ています。

 この他、タンパク質 の合成には 亜鉛 ビタミン6 が必要ですし、コラーゲン の立体
構造を作るために が要り、使用済みの を再生するには ビタミン も欠かせません。

                  斎藤糧三 著  「 機能性医学 」の考え方
                         慢性病を根本から治す より転載









 

 前回の本コラムで 食塩 加工食品 加齢性の血圧 の上昇 に関与することを紹介した。
血圧 が高い人は 降圧剤 を使う前に 食生活 を見直すのみならず、運動不足の 生活習慣
解消する必要がありそだ。

降圧剤 と同等の効果
 英ロンドン大学のフセイン・ナシ博士らの研究チームが、適切な 運動プログラム により
圧剤 と同等の 血圧降下作用 が得られることを報告した。 研究チームは 運動プログラム
血圧降下作用 に関する 197件の臨床試験及び 降圧剤 血圧降下作用 に関する 194件の
臨床試験を総合的に検証して、運動プログラム 降圧剤 血圧降下作用 を比較した。

 運動プログラム 有酸素運動、マシンを使って筋肉に抵抗を懸ける レジスタンス運動
腕立て伏せや腹筋運動などの アイソメトリック運動有酸素運動とレジスタンス運動 の組
み合わせの四つのカテゴリーに分類、降圧剤 は五つのカテゴリーに分類した。

 降圧剤 の調査対象となった 2万9281人が全て 高血圧症 だったのに対し、運動プログラム
の対象となった 1万 461人のうち 高血圧症 は 3508人だった。

 全ての調査対象者を比較検討した結果、全ての 降圧剤 運動プログラム に関して 最高血
に対する 降圧効果 が認められたが、降圧剤 の方が 運動プログラム より 血圧降下作用
平均 3.96 ㎜Hg 強かった。

 興味深いことに、対象者を 高血圧症 に限定すると 降圧剤群 と有酸素運動とレジスタンス
運動を組み合わせた 運動プログラム群 はいずれも有効で、血圧降下作用 に差を見出すこと
は出来なかった。

 ナシ博士は 高血圧症 に対する 運動プログラム の有効性が示されるとともに、運動不足
高血圧 の背景にあると強調する。
 有酸素運動 レジスタンス運動 の組み合わせの有効性は、今回の研究でも確認されたよ
うだ。                   (白澤卓二・お茶の水健康長寿クリニック院長) 
                                                                 
                        新聞コラム Dr. 白澤 ” 100 歳 への道 ” より
                                  
                                                                     

 加齢 に伴い 血管 の弾力性が失われると、血液 の流れが悪くなる。 心臓  末梢循環
維持しようとし、その結果、血圧 が上昇する。 糖尿病 肥満 などが原因で発症する 動脈
硬化
血管 の弾力性が失われた状態であるが、これらの疾患も 加齢 に伴い増加する。

 しかし、高齢期 になっても 血管 の弾力性を保って 血圧 が上昇しない人もいる。 生活習
を発症せず 血管 の弾力性を保つことが出来れば、加齢 に伴う 血圧 の上昇は起きな
いのだろうか?

 米ジョンズ・ホプキンズ大学のノエル・ミュエラー博士らの研究チームは、ベネズエラ と
ブラジル の国境近くの熱帯雨林地区に居住する 狩猟採集民族 である ヤノマミ族 と、近隣
に住むイェクアナ族 に注目した。

 ヤノマミ族 の 主食 動物の肉や魚、昆虫、キャッサバ などで、調味料としての がな
いことが特徴だ。 文明社会 からは隔絶された生活を送っており、衣服は殆んど着用して
いない。 一方、イェクアナ族 は村に滑走路があり 文明社会 から定期便で 加工食品
が搬入されるため、食生活 が 西洋化 されている。

 研究チームは ヤノマミ族 72人( 1~60歳 ) と イェクアナ族 83人( 7~58歳 ) の
血圧を測定し 加齢性変動 を調査。 その結果、イェクアナ族 は 収縮期血圧 ( 最高血圧 )
拡張期血圧 ( 最低血圧 ) も 加齢 と共に上昇したが、ヤノマミ族 は年齢に関係なく
高血圧
が平均95.4 ㎜Hg、最低血圧 は平均 62.9 ㎜Hg で 加齢 による変化がないこ
とが分かった。

 ミュエラー博士は ヤノマミ族 に 糖尿病 肥満 などの 生活習慣病 が存在しないことに
加えて、食生活では 加工食品 が皆無で調味料に を使わず、果物 食物繊維 が豊富
な点を強調する。

 血圧 が高めの 高齢者 は 塩分 を控えめに 加工食品 を減らし、果物 食物繊維 を積極
的に摂るように心掛けたい。         (白澤卓二・お茶の水健康長寿クリニック院長)

                    新聞コラム Dr.白澤 ” 100歳への道 ” より

                                                                   
                       
 

 住環境が変化し、畳の上での生活が少なくなったことで、私たち日本人は 正座 をする
機会もなくなりつつあります。 そのため、たまに 正座 をすると、特に若い人は足が 痺れ
る ようです。

 正座 をして足が痺れるのは、一時的に起こる 血行障害 によるものです。

 足には、筋肉 の 動き を担当する「 運動神経 」と、痛い・冷たい と感じる「 知覚神経
が通っています。
 正座 をすると、体の重みが足にかかることで 血管 が圧迫されて、血液 の流れが悪くな
ります。そうなると、筋肉 や 神経 が 酸素不足 を起こし、一時的に 麻痺 した状態になるの
です。

 運動神経麻痺 が起こると、足の甲 が伸びきったままで 足首 を曲げられないので立
てなくなります。 知覚神経 の 感覚 が鈍くなると、足を つねって も何も感じなくなります。
 
 これは一時的なものなので、姿勢 を変えたり立ち上がったりすれば足の 血流 は元に戻
り、覚神経 の 感覚 も回復します。 麻痺 した状態が改善した時には、足に ピリピリ し
た 「 痺れ 」が現われます。 これが 「 足が痺れた 」 ということです。

 しかし、正座 に慣れてくると、足の 血管 は圧迫されているのに、足は 痺れにくく なります。
つまり、「 足の血行が悪くならない 」 のです。

 実は、動脈 には必要に応じて 太くなったり細くなったり する性質が備わっています。
習慣的に 正座 をしていると、足を通っている太い 動脈 と並行して、細い 横道の動脈
増えてくるのです。 そのため、長時間 正座 をしても、足には必要な 血液 が届くことで、
痺れにくく なります。

                                                                          坂井建雄 著 ” 面白くて眠れなくなる人体 ” より

↑このページのトップヘ