機能性医学とは?
機能性医学は次のように定義されています。
「機能性医学 とは、発症メカニズムが複雑である慢性疾患に対し、対症療法に終始するので
はなく、発症原因に着目 しながら、生活習慣にアプローチしてその予防と根本治療 を目指す、
十人十色の個体差を考慮した医学である」
”ケトジェニックダイエット”
”ケトジェニック” とは「ケトン体の」という意味があり、
”ダイエット” とは元来、「食事に対する計画」という意味です。
慢性疾患を招く旧来の栄養学に基づいた食事の誤りは沢山ありますが、その最たるものは
糖質過多であり、タンパク質 と脂質 の摂取を疎かにしている点にあります。
糖質、タンパク質、脂質を3大栄養素と呼び,何れも摂取すると体内でカロリーになります。
糖質とタンパク質は1g 4キロカロリー、脂質は1g 9キロカロリーの熱量を生み出して、ヒトの
細胞の活動エネルギー を賄っています。
3大栄養素からどんな割合でカロリーを摂っているかを「エネルギー産生栄養素バランス」と
呼びますが、平均的な日本人は糖質60%、脂質25%、タンパク質15% の割合で摂取して
います。
単刀直入に言うと、糖質の過剰摂取 は肥満、がん、心臓病、脳卒中、認知症 といった慢性
疾患の原因となり、皮膚にシミ を沈着させるなどしてエイジング(老化)を進める結果となります。
理由は血糖値が上がり過ぎる高血糖 が起こるからです。
糖質には、ご飯・パン・麺類・イモ類などに多いデンプン、甘いお菓子や清涼飲料水などに多
い砂糖、果物などに多いブドウ糖や果糖、牛乳・乳製品などに多い乳糖 などがあり、果糖を除
くと、これらの糖質は体内に吸収されるとブドウ糖に分解 されて遣り取りされます。ブドウ糖を
グルコース とも呼びます。
ブドウ糖は脳の神経細胞、心臓を作る心筋、筋肉 などが好むエネルギー源 であり、全ての
細胞が常に利用しています。このため血液内のブドウ糖の量は80~100mg/dl になるように
調整されています。血液中のブドウ糖が血糖、その量が血糖値です。
激しい運動時を除くと、食事で摂った糖質が細胞で残らず消費されることはあり得ません。そこ
で消費されずに残った血糖はインスリン の働きで肝臓 と筋肉 の細胞にグリコーゲン として蓄え
られます。
糖質 はエネルギーになり易く、核酸の合成 や解毒 などにも関わる人体にとっては無くてはな
らない栄養素です。適度な摂取はは悪いことではありませんが、代謝機能を超える大量かつ精
製度 の高い糖質の摂取が慢性疾患の元になっているのです。
不可欠な栄養素だからこそ、体内には糖質を合成する仕組みがあります。タンパク質を構成す
る アミノ酸、脂質を構成するグリセロール から、肝臓で糖質を合成 するのです。
これを「糖新生」 と呼びます。
体内で最も代謝が活発な組織は脳の神経細胞 であり、重さは身体の3% ほどなのに、安静時
に代謝するエネルギーの凡そ20%を消費 していると言われています。故に脳の神経細胞はエネ
ルギーになり易い糖質 を好みますが、それ以外にも糖質を大好物としている細胞があります。
それが血液内で酸素を運んでいる赤血球 です。
赤血球 は全身で20兆~30兆個ほどもありますが、エネルギー源としては糖質 しか利用できま
せん。脂質 をエネルギーにするにはミトコンドリア が必要ですが、赤血球 は角膜 などと並び、人
体で殆ど唯一ミトコンドリアを持たない細胞 だからです。
1時間に脳 が必要とする糖質が4g、赤血球 などが必要とする糖質が2g。合計6gの糖質は最
低限欠かせないのですが、肝臓の糖新生 では丁度1時間に6gの糖質を合成しています。タンパ
ク質を構成するアミノ酸には体内では合成できない必須アミノ酸 があり、脂質を構成する脂肪酸
にも体内で合成できない必須脂肪酸 があります。
それ故に、必須アミノ酸と必須脂肪酸は毎日の食事から摂る他ないのですが、安静時は理論上、
糖質を全く摂取しなくても身体はすぐに機能停止するわけではない のです。
次回へ続く
”慢性病を根本から治す” より抜粋
機能性医学は次のように定義されています。
「機能性医学 とは、発症メカニズムが複雑である慢性疾患に対し、対症療法に終始するので
はなく、発症原因に着目 しながら、生活習慣にアプローチしてその予防と根本治療 を目指す、
十人十色の個体差を考慮した医学である」
”ケトジェニックダイエット”
”ケトジェニック” とは「ケトン体の」という意味があり、
”ダイエット” とは元来、「食事に対する計画」という意味です。
慢性疾患を招く旧来の栄養学に基づいた食事の誤りは沢山ありますが、その最たるものは
糖質過多であり、タンパク質 と脂質 の摂取を疎かにしている点にあります。
糖質、タンパク質、脂質を3大栄養素と呼び,何れも摂取すると体内でカロリーになります。
糖質とタンパク質は1g 4キロカロリー、脂質は1g 9キロカロリーの熱量を生み出して、ヒトの
細胞の活動エネルギー を賄っています。
3大栄養素からどんな割合でカロリーを摂っているかを「エネルギー産生栄養素バランス」と
呼びますが、平均的な日本人は糖質60%、脂質25%、タンパク質15% の割合で摂取して
います。
単刀直入に言うと、糖質の過剰摂取 は肥満、がん、心臓病、脳卒中、認知症 といった慢性
疾患の原因となり、皮膚にシミ を沈着させるなどしてエイジング(老化)を進める結果となります。
理由は血糖値が上がり過ぎる高血糖 が起こるからです。
糖質には、ご飯・パン・麺類・イモ類などに多いデンプン、甘いお菓子や清涼飲料水などに多
い砂糖、果物などに多いブドウ糖や果糖、牛乳・乳製品などに多い乳糖 などがあり、果糖を除
くと、これらの糖質は体内に吸収されるとブドウ糖に分解 されて遣り取りされます。ブドウ糖を
グルコース とも呼びます。
ブドウ糖は脳の神経細胞、心臓を作る心筋、筋肉 などが好むエネルギー源 であり、全ての
細胞が常に利用しています。このため血液内のブドウ糖の量は80~100mg/dl になるように
調整されています。血液中のブドウ糖が血糖、その量が血糖値です。
激しい運動時を除くと、食事で摂った糖質が細胞で残らず消費されることはあり得ません。そこ
で消費されずに残った血糖はインスリン の働きで肝臓 と筋肉 の細胞にグリコーゲン として蓄え
られます。
糖質 はエネルギーになり易く、核酸の合成 や解毒 などにも関わる人体にとっては無くてはな
らない栄養素です。適度な摂取はは悪いことではありませんが、代謝機能を超える大量かつ精
製度 の高い糖質の摂取が慢性疾患の元になっているのです。
不可欠な栄養素だからこそ、体内には糖質を合成する仕組みがあります。タンパク質を構成す
る アミノ酸、脂質を構成するグリセロール から、肝臓で糖質を合成 するのです。
これを「糖新生」 と呼びます。
体内で最も代謝が活発な組織は脳の神経細胞 であり、重さは身体の3% ほどなのに、安静時
に代謝するエネルギーの凡そ20%を消費 していると言われています。故に脳の神経細胞はエネ
ルギーになり易い糖質 を好みますが、それ以外にも糖質を大好物としている細胞があります。
それが血液内で酸素を運んでいる赤血球 です。
赤血球 は全身で20兆~30兆個ほどもありますが、エネルギー源としては糖質 しか利用できま
せん。脂質 をエネルギーにするにはミトコンドリア が必要ですが、赤血球 は角膜 などと並び、人
体で殆ど唯一ミトコンドリアを持たない細胞 だからです。
1時間に脳 が必要とする糖質が4g、赤血球 などが必要とする糖質が2g。合計6gの糖質は最
低限欠かせないのですが、肝臓の糖新生 では丁度1時間に6gの糖質を合成しています。タンパ
ク質を構成するアミノ酸には体内では合成できない必須アミノ酸 があり、脂質を構成する脂肪酸
にも体内で合成できない必須脂肪酸 があります。
それ故に、必須アミノ酸と必須脂肪酸は毎日の食事から摂る他ないのですが、安静時は理論上、
糖質を全く摂取しなくても身体はすぐに機能停止するわけではない のです。
次回へ続く
”慢性病を根本から治す” より抜粋
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