色の与える影響
 多くの調査で、 を速くし、動脈張力 を強め、皮膚電気反応 を亢進し、瞬き を増やして、
呼吸頻度 を上げ、脳波 の中のα を減少させることが確認された。 その変化は 非常に意味
深いものであり、明白な数字が記されている。い環境では、体内の生体電気 の活動が5.8%、
筋力 が13.5%増える。これはかなりの量と言えるだろう。

 同様に、ある種の頭痛 てんかん の発作が、一定の周波 (い点滅によって引き起こされ
ることも明らかになった。は、我々の生体リズム メラトニン の分泌にも影響を与える。

 を見ると、我々の論理的な能力 は低下する。ちらっと を見ただけで、人間の脳幹 覚醒
し、能力と行動 に変化が生じるのだ。そして脳幹 が優勢になると、我々はもはや論理に基づく知
ではなく、生存反応を伴う原始的な知能 に支配される。 

 結論を言うと、もしも知的な論証 で結果を出したいのであれば、は避けるべきだ。反対に、
性の リーダー として自分を印象づけたいならば、いネクタイ がお勧めである。
 赤いネクタイの愛好家と言えば、すぐに思い浮かぶのが政治家だ。彼らの赤いネクタイは、他人に
強い印象を与えるが、政治家自身もまたこの色に影響され易い。典型的で強烈なのが米国大統領
トランプ 氏(これは小生個人の考え)。

 日常的な言葉では、「 寒色を見ると心が落ち着く 」という。科学者はもっと格調高く、「 副交感神
経組織は短い波長の色(
)に刺激される 」と表現する。
これらの色は、身体の機能 を活発にして、動脈圧 を下げ、脈拍呼吸数 を減らす。こうした作用
が、リラックス をもたらすのだ。
 
 実際の症例に応用された例を挙げると、「 てんかん患者にいコンタクトレンズを装着させたと
ころ
被験者の77%において、発作の兆候が減少したことが確認された 」とあります。

 リラックス した雰囲気は、創造力 を掻き立てる。それを証明する例は多い。まず、パソコンの画面
についてみてみよう。画面の背景の色は、仕事の進み方に影響を与えるだろうか? 「 与える 」と、
複数の調査における研究者たちの結論は一致している。

 画面の背景をにすると、単純作業がよくはかどる。だが、それ以上に、創造力 が大いに高めら
れる。
 あるブレインストーミング で、画面の背景を に設定したパソコンとに設定したパソコンの2種
類を用意した。すると、い画面のパソコンを利用した参加者は、い画面の利用者のほぼ2倍もの
創造的なアイデア を考え出した。

 だが反対に、細部にまで注意が行き届いていたのは、い画面を使った参加者だった。また、参加
者全員に広告のフィルムを見せたところ、の画面の利用者のほうが、見せられた製品について正
確に描写できることも明らかになった。

 ある実験で、被験者に、 もしくは を主調色とした部屋で1時間タイプライターを打ってもらった。
すると、い部屋で作業した被験者からは活性化 を示す数値が測定され、い部屋の被験者では、
リラックス を示す数値の上昇が確認された。同じ実験で、< >を組み合わせると、うつ 症状
の度合が上がり、活動レベル が下がることも明らかになった。
 
 「サイエンス」誌に掲載された調査によると、人はい環境では集中力 が高まり、い環境では
観力 に頼るようになる。
 女性 は、ベージュ灰色 の環境では、明らかに能力が低下する。一方、男性 は、の環境では
作業の効率が低下する。

 暖色 が生産性を高めるというならば、その力は先天的なものだろうか、それとも後天的なのか?
幼稚園児を対象に、部屋の色(青・灰・ピンク)が、活動と身体的緊張に及ぼす影響が調査された。
結果は成人を対象とした場合と同様で、ピンク の環境では、 の環境よりも活動指数(体力と前向
きな気持ち)が高くなることがわかった。

 ピンク の環境では、子供たちの描く絵は総じて積極的になる。太陽は大きく、雲は少なく、多くの笑
顔があふれる。これは、ピンク の部屋にいる子供たちは、バラ色の人生 を見ているという証しだ。
 
 人間工学や環境心理学に関する調査も、同じ結論に達している。ーーとくに暖色ーー は、生産
性と働く喜びを高める力 を持っている。

                                                                                   
次回に続く   
                                      ”色の力” より抜粋