屋外活動 近視進行予防
 太陽光 の一部である 「バイオレット光」近視 の進行を抑える可能性のあることが、鳥居秀
成・慶応大医学部助教(眼科学)らのチームの研究で分かった。 子供の 近視 の原因として、
マートフォン の使用など の酷使が指摘されているが、屋外 で過ごす時間の 減少 も影響を与
えている恐れがあるという。

 バイオレット光 は、紫外線 に近い 波長 360~400 ナノメートル(ナノは10億分の1)の 可視光。 
調査は、バイオレット光 低透過 する コンタクトレンズ を使う 31人(平均年齢14歳)と、高透過
コンタクトレンズ を使用する 116人(同15歳)を対象に、長い ほど 近視 が強い 「眼軸長」
膜~網膜間の長さ)を測定した。

 バイオレット光 低透過 するコンタクトレンズ使用者の 眼軸長 は1年間で 0.19 ミリ 長くなったが、
高透過 するコンタクトレンズを使用している人では 0.14 ミリ にとどまった。 また、ヒヨコ バイオ
レット光 を 1 日当たり 12 時間で 1 週間当てると、近視 の進行を抑制する 遺伝子 の働きも活発化
していた。

 文部科学省によると、裸眼視力 1.0 未満の 小学生 は約 3 割、中学生 は約 5 割を占める。 海
外の研究では 1 日 2 時間以上、屋外 で過ごす子供で 近視 の割合が低いが、眼科医らでつくる近
視研究会(代表・坪田一男慶応大教授)が日本の 小中学生 を対象にした調査では、屋外 で 1 日
2 時間以上活動していたのは約 8% だった。

 鳥居助教は 「 安全な 屋外 の遊び場の確保を前提に、近視 が進行し易い 学童期 は 屋外 で過ご
す時間を確保してほしい 」
と話す。


                                              新聞記事 より 転載