の構造は意外と頼りない
 普段は の重さを感じることはないと思いますが、疲れていたり、が凝っていると、
だるくなることは、多くの人が経験しているでしょう。

 実は、は意外と重く、片方で 体重 の 16分の1 ほどの重さがあります。 体重 60 kg の
人であれば、一本の で凡そ 3.75 kg 、両腕で 7.5 kg 。 おかげで を支えている
は、何時も緊張を強いられています。

 は、体の前側では細い 鎖骨、体の後ろ側では 肩甲骨 という二つの骨でできています。 
ここに がぶら下がっているわけですから、構造的には実に頼りないもので、肩甲骨 に付い
ている 僧帽筋 という大きな 筋肉 などが 骨格 を補強しています。

 「 僧帽 」 というのは、カトリックの修道士が被る頭巾のことで、形が似ていることから名づけら
れました。

 僧帽筋 は、の重さを支えるために、じっとしていても常に緊張して 筋肉 が収縮しています。
筋肉 は収縮するたびに エネルギー を使うので、をぶら下げているだけでも エネルギー を絶
えず消費していることになるのです。

 エネルギー を生み出すには、酸素 が必要です。 酸素 は、血液循環 が良くないと送られてき
ません。 血液循環 を良くするには、を動かすことです。

 ところが、日常生活で を動かすことはあっても、まで動かして 僧帽筋 を働かせるような
動きは殆んどしないため、僧帽筋 血液循環 が悪くなり易いのです。 それに加えて、を用
いて物を持ち上げる時は、物の重さ全てを 僧帽筋 が引っ張り上げているようなものなので、更に
負担がかかります。 ですから、太ってしまうと も重くなり、にも更なる重みが加わることに
なるのです。  

 こうして僧帽筋 の緊張が続いて、血行 も悪くなった状態が 「 肩コリ 」 です。

力士 肩コリ が少ない
 日常的に で物をぎゅっと掴んで引き寄せるという 運動 をしている人は、僧帽筋 がよく発達
しています。 例えば 力士 です。 力士 は、盛り上がっていますよね。 あれが 僧帽筋 で、
脂肪 ではありません。

 僧帽筋 が発達していると、支える力が強くなり、肩コリ にもなりにくくなるのです。 力士
肩コリ が少ないのは、僧帽筋 が鍛えられているからだともいえます。

 したがって、肩コリ を防ぐには、を動かして 血行 を良くしたり、僧帽筋 を鍛えることが効果的。
それには、を揉んでもらうとか、自分で を動かすことです。 これは、多くの人が行っているこ
とですが、ちゃんと理に適った方法なのです。

                           坂井建雄 著 ” 面白くて眠れなくなる人体 ” より