鼻の孔は交互に呼吸している
鼻 の孔はどうして二つあるのでしょう?
また、多くの人は、左右の 鼻 の孔から空気を同時に吸い込んで呼吸していると思っている
のではないでしょうか。
ところが、実際には、鼻 は交互に孔を使って呼吸しているのです。
体がそれほど 酸素 を必要としていない時は、片方の 鼻甲介 ( 鼻の中にある粘膜で覆われ
たヒダ) を 膨張 (充血) させて空気の通りを塞ぎます。 こうすることで、一方の 鼻 を休ませて、
効率よく呼吸しています。 つまり、鼻 は省エネ をしているのです。 また、敏感な 嗅覚 を休ま
せるという意味もあります。
左右の 鼻 の孔を交互に使っていると、どちらか一方が空気を吸う量が多くなります。 する
と、いわば 「 利き鼻 」 になり、左右の 鼻 の孔の嗅ぎ分ける能力にも差が生じるのです。 鼻
の通りが良い方が、より ニオイ を感じ易くなります。
左右が交代する周期は個人差がありますが、大体 1~2 時間毎 と言われています。
どうやってニオイを感じているのか
嗅覚 は、危険から身を守るための大事な感覚です。 そのため、動物の 嗅覚 は、かなり発
達しています。 しかし、人間 は文化的な生活をするにしたがい、嗅覚 が退化しました。 それ
でも、生活するうえで 嗅覚 は、やはり重要な働きをしています。
ニオイ を感じるのは、鼻腔 の最上部にある切手一枚ほどの大きさの 嗅覚器 です。 ここには
嗅粘膜 があり、その中にある 「 嗅球 」 という 受容細胞 が、ニオイ を感知しています。
味に 甘い、苦い、辛い といった基本となる味があるように、ニオイ にも 原臭 があります。
腐敗臭、刺激臭、エーテル、ショウノウ、ジャコウ、芳香、ハッカ 。 これらの ニオイ を 嗅球 が
選り分けています。
人間の ニオイ の 受容細胞 は約 500万個ですが、犬 は約 2億個と推測されています。 その
うえ、感度も 人間 よりずっと優れています。
犬の 嗅覚 は 人間 とは比較にならないほど鋭敏で、例えば 汗 の一成分を嗅ぎとる能力で比べ
ると、犬 は 人間 の 100万~1億倍の能力を持っているのです。
さて、鼻 が詰まると ニオイ が分からなくなるのは、無意識に 口呼吸 をするようになるため、空
気 の流れが変わって 「 嗅球 」 まで届かなくなるからです。
通常の 呼吸 の場合、鼻腔 では空気が下の方を流れるので、ニオイ が拡散していまいます。
そこで、クンクン と 呼吸 を小刻みにすることで、空気が効率よく 嗅球 に届いて ニオイ がより感じ
られるようになります。
しかし、嗅覚 はとても デリケート で、また疲れ易いので、最初は ニオイ を感じても、しばらくす
ると鈍くなり、何も感じなくなってしまいます。
ガス の ニオイ でさえも臭くなくなるのです。 ガス中毒 は、この 嗅覚 が鈍ったことで起こります。
坂井建雄 著 ” 面白くて眠れなくなる人体 ” より
鼻 の孔はどうして二つあるのでしょう?
また、多くの人は、左右の 鼻 の孔から空気を同時に吸い込んで呼吸していると思っている
のではないでしょうか。
ところが、実際には、鼻 は交互に孔を使って呼吸しているのです。
体がそれほど 酸素 を必要としていない時は、片方の 鼻甲介 ( 鼻の中にある粘膜で覆われ
たヒダ) を 膨張 (充血) させて空気の通りを塞ぎます。 こうすることで、一方の 鼻 を休ませて、
効率よく呼吸しています。 つまり、鼻 は省エネ をしているのです。 また、敏感な 嗅覚 を休ま
せるという意味もあります。
左右の 鼻 の孔を交互に使っていると、どちらか一方が空気を吸う量が多くなります。 する
と、いわば 「 利き鼻 」 になり、左右の 鼻 の孔の嗅ぎ分ける能力にも差が生じるのです。 鼻
の通りが良い方が、より ニオイ を感じ易くなります。
左右が交代する周期は個人差がありますが、大体 1~2 時間毎 と言われています。
どうやってニオイを感じているのか
嗅覚 は、危険から身を守るための大事な感覚です。 そのため、動物の 嗅覚 は、かなり発
達しています。 しかし、人間 は文化的な生活をするにしたがい、嗅覚 が退化しました。 それ
でも、生活するうえで 嗅覚 は、やはり重要な働きをしています。
ニオイ を感じるのは、鼻腔 の最上部にある切手一枚ほどの大きさの 嗅覚器 です。 ここには
嗅粘膜 があり、その中にある 「 嗅球 」 という 受容細胞 が、ニオイ を感知しています。
味に 甘い、苦い、辛い といった基本となる味があるように、ニオイ にも 原臭 があります。
腐敗臭、刺激臭、エーテル、ショウノウ、ジャコウ、芳香、ハッカ 。 これらの ニオイ を 嗅球 が
選り分けています。
人間の ニオイ の 受容細胞 は約 500万個ですが、犬 は約 2億個と推測されています。 その
うえ、感度も 人間 よりずっと優れています。
犬の 嗅覚 は 人間 とは比較にならないほど鋭敏で、例えば 汗 の一成分を嗅ぎとる能力で比べ
ると、犬 は 人間 の 100万~1億倍の能力を持っているのです。
さて、鼻 が詰まると ニオイ が分からなくなるのは、無意識に 口呼吸 をするようになるため、空
気 の流れが変わって 「 嗅球 」 まで届かなくなるからです。
通常の 呼吸 の場合、鼻腔 では空気が下の方を流れるので、ニオイ が拡散していまいます。
そこで、クンクン と 呼吸 を小刻みにすることで、空気が効率よく 嗅球 に届いて ニオイ がより感じ
られるようになります。
しかし、嗅覚 はとても デリケート で、また疲れ易いので、最初は ニオイ を感じても、しばらくす
ると鈍くなり、何も感じなくなってしまいます。
ガス の ニオイ でさえも臭くなくなるのです。 ガス中毒 は、この 嗅覚 が鈍ったことで起こります。
坂井建雄 著 ” 面白くて眠れなくなる人体 ” より
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