加齢 に伴い 血管 の弾力性が失われると、血液 の流れが悪くなる。 心臓  末梢循環
維持しようとし、その結果、血圧 が上昇する。 糖尿病 肥満 などが原因で発症する 動脈
硬化
血管 の弾力性が失われた状態であるが、これらの疾患も 加齢 に伴い増加する。

 しかし、高齢期 になっても 血管 の弾力性を保って 血圧 が上昇しない人もいる。 生活習
を発症せず 血管 の弾力性を保つことが出来れば、加齢 に伴う 血圧 の上昇は起きな
いのだろうか?

 米ジョンズ・ホプキンズ大学のノエル・ミュエラー博士らの研究チームは、ベネズエラ と
ブラジル の国境近くの熱帯雨林地区に居住する 狩猟採集民族 である ヤノマミ族 と、近隣
に住むイェクアナ族 に注目した。

 ヤノマミ族 の 主食 動物の肉や魚、昆虫、キャッサバ などで、調味料としての がな
いことが特徴だ。 文明社会 からは隔絶された生活を送っており、衣服は殆んど着用して
いない。 一方、イェクアナ族 は村に滑走路があり 文明社会 から定期便で 加工食品
が搬入されるため、食生活 が 西洋化 されている。

 研究チームは ヤノマミ族 72人( 1~60歳 ) と イェクアナ族 83人( 7~58歳 ) の
血圧を測定し 加齢性変動 を調査。 その結果、イェクアナ族 は 収縮期血圧 ( 最高血圧 )
拡張期血圧 ( 最低血圧 ) も 加齢 と共に上昇したが、ヤノマミ族 は年齢に関係なく
高血圧
が平均95.4 ㎜Hg、最低血圧 は平均 62.9 ㎜Hg で 加齢 による変化がないこ
とが分かった。

 ミュエラー博士は ヤノマミ族 に 糖尿病 肥満 などの 生活習慣病 が存在しないことに
加えて、食生活では 加工食品 が皆無で調味料に を使わず、果物 食物繊維 が豊富
な点を強調する。

 血圧 が高めの 高齢者 は 塩分 を控えめに 加工食品 を減らし、果物 食物繊維 を積極
的に摂るように心掛けたい。         (白澤卓二・お茶の水健康長寿クリニック院長)

                    新聞コラム Dr.白澤 ” 100歳への道 ” より