加齢 を肯定的に
 アポ E 遺伝子 アルツハイマー病認知症 )の 危険因子遺伝子 だ。 遺伝型 には
2 型3 型4 型 の 3 種類があり、日本人 の約 85 % が 3 型、約 10 % が 4 型、残りの
約 5 % が 2 型と報告されている。

 アポ E 4 型 の 保因者 は アポ E 3 型 の 保因者 に比べて アルツハイマー病 の 発症リス
ク が 4~5 倍 も高く、逆に アポ 2 型 の 保因者 は 発症リスク が  0.6 倍 にとどまり アル
ツハイマー病 を発症しにくいことが知られている。

  もし、両親から受け継いだ 遺伝子 が何れも 4 型だった場合は、アルツハイマー病 の 発
症リスク は 10~15 倍 にもなる。 また、アポ E 4 型 の 保因者 は アルツハイマー病
発症年齢  が 早期 で 症状 の 進行 が早く、若年性 アルツハイマー病 を 発症 する 可能性
が高い ことが知られている。

 予防 のためには、若い頃 から 食事ライフスタイル に注意する必要がある。

 そんな中、エール大学 の ベッカ・レビ 博士 らの 研究チーム は、アポ E 遺伝子4 型
であっても、加齢 に対して「 肯定的な信念 」を持っていれば、アルツハイマー病 の 発症
リスク を 約半分(49.8%)下げられることを見いだし話題を呼んでいる。

 研究チーム は、認知症 が認められない 高齢者 4765人( そのうち アポ E 4 型 保因者 は
26% )を 4 年間 追跡調査 し、加齢 に対して 肯定的な信念 を持っている 高齢者 と 否定的
な考え を持っている 高齢者 について、認知症 の 発症率 を 比較・解析 した。

 肯定的 な信念を持つ 高齢者 は、精神的ストレス の レベル が低いため アポ E 遺伝子
発現が低く、遺伝子 の影響が弱まったのではないかと レビ博士 は 考察 する。

 アポ E 4 型 の 保因者 が 認知症 の 発症 を予防するためには、食事運動 に加えて
による 身体機能 の 低下 を気にせずに、前向き 人生 を楽しむことが重要と言えそう
だ。
                                                           (白澤卓二・お茶の水健康長寿クリニック院長)

              新聞コラム Dr. 白澤 ” 100 歳への道 ” より