糖質オフダイエットで配慮必要
 糖質制限 により 確実 に 体重 が 減るが、大好きな お菓子 や ケーキ、プリン
などを 我慢 しなければならない。 甘い物 の 制限 は 急に やり過ぎる と スト
レス が 溜り、挫折 することにより リバンド してしまう。

そこで 消費者 に 注目 されているのが、人工甘味料 の スクラロース や アスパ
ルテーム などだ。 「糖質オフ」「糖質ゼロ」「ロカボ」といった うたい 文句
で 知られる 低糖質食品、糖質制限食品 に 使われている。 調査会社、富士経済
の 2016 年 の 調べでは、低糖質食品、糖質制限食品 の 市場規模 は 3431 億円 に
達する など 急成長 している。

 そんな中、人工甘味料 の スクラロース について、それ 自体 は 脳 を かく乱
しないが、炭水化物 と 一緒に 摂取 すると 甘み に対する 脳 の 反応 を 特異的に
かく乱 することが 分かった。 米国 エール大学 医学部 の ダナ・スモール 博士
らの チーム の 研究 で 明らか になった。

 研究チーム は 糖質制限食品 を 摂取 する 習慣 のない 20 ~ 45 歳 の 健康 な 成
人 男女 45 人を 三つの 群 に 分け、試験期間 2 週間 の 間 に  ① スクラロース 入
り 飲料  ② 砂糖 120 ㌔㌍ が 含まれた 飲料  ③ スクラロース と マルトデキストリ
ン 120 ㌔㌍ が 含まれた 飲料 ーーー をそれぞれ 7 回 飲んで もらい、その 前後で
機能性 MRI (磁気共鳴画像化装置)で 被験者 の 甘み、塩味、酸味、うまみ に 対
する 脳 の 反応 と 糖代謝(インスリンの効きやすさ)の 変化 を 比較検討。 
マルトデキストリン は 甘み が 少ない 炭水化物 として 使用した。

 その結果、① 群と ② 群では 糖代謝 や 脳 の 反応 に 変化 を 見いだせなかった
が、驚くべき ことに  ③ 群では、糖代謝 の 低下 とともに インスリン の 効き が
悪く なり、甘み に 対する 脳 の 反応 が 鈍く なっていることが 分かった。

研究 チームは  ③ 群 で インスリン 感受性 が 低下 すると 中脳 の 腹側被蓋野、島
皮質、被殻、前帯状皮質 の 4カ所 の 脳 の 領域 で 甘み に 対する 反応 が 低下す
ることを 突き止めた。

 今回、実験 に 使用 した 量の スクラロース と 炭水化物 の 組み合わせは、日常
的に 一般消費者 が 経験 している 量 であり、減量目的 で選んだ 低糖質食品 や 糖
質制限食品が、逆に 糖代謝異常 を 起こしている ーーー スモール博士 は そのよう
に 警鐘 を 鳴らしている。

 糖質オフ ダイエット を する時には 精製 糖質 や人工甘味料 を 避け、麹 などの
自然 の 甘味料 を 選択したい。

                                                  (白澤卓二・お茶の水健康長寿クリニック院長)

           新聞コラム  Dr.白澤 ” 100 歳への道 ” より