カボチャ は 煮物 に する と 甘くて ホクホク、ご飯 の おかず に 最高 だ。 作る 時
には 下ごし らえ として、固くて 食べ にくい 皮 を むき、ワタ と 種 を しっかり くり
抜く 人 が 少なく ない のでは ない か。

 こうして 煮物 を 作れ ば、食べ 易く 仕上がる こと だろう。 しかし、その 一方 で、
カボチャ に 含まれて いる 大切な 栄養 を かなり 捨てる ことに なる。 大損 と いって
いい ので、これから は 止めて おこう。

 カボチャ の 栄養 で 真っ先に あげられる のが、体内 で ビタミン A の 働きを し、強
い 抗 酸化 作用 も ある βーカロテン。 実は、皮 と ワタ には この βーカロテン が 実
の 部分 よりも  多く 含まれて いる。 わざわざ 取り 除いて 調理 する のは、ガン予防
効果 を むざむざ 手放す ような もの だ。

 加えて、カボチャ は 血液 凝固 に 関係 する「 止血 ビタミン 」の ビタミン k も 豊富。 
更に 食物 繊維 も たっぷり 含まれて いる ので、皮 と ワタ を 食べ ない のは、折角 の
便秘 解消 効果 も 得られ ない ことに なる。

 皮 と ワタ を 捨てる ことの デメリット は 栄養 面 ばかり では ない。 ワタ は 甘み
が 最も 強い 部分 なので、料理 の 味 という 面 でも 劣って しまう のだ。
 でも、皮 は 固い から 美味しく ない のでは・・・・・と 思う 人 には、むいた 皮 を
きんぴら 風 に 調理 する ことを お勧め する。 カボチャ に 限らず、野菜 の 皮 には
栄養 が 凝縮 して いる ので、大根 や 人参 の 皮 で 作って みて も いい だろう。

 ワタ は 取り 除かず、実 と 一緒 に 煮物 にする のが 簡単 だが、ふわふわ 過ぎる 食
感 が 気 に なる なら、ミキサー に かけて スープ や ポタージュ に して みよう。

 カボチャ は 種 も 栄養 の 宝庫 で、血中 コレステロール を 下げる リノール 酸 を は
じめ、鉄分 や 亜鉛、マンガン など が 詰まって いる。 種 は よく 洗って から、天日
干し や 電子 レンジ などで 乾燥 させ、フライパン で炒って みると いい。 食べる の
は、白くて 固い 殻 の 中 にある 緑色 の 部分。 甘くて 香ばしく、ナッツ 類 の ような
美味しい おやつ に なる。


                                    青春出版社 ” 食べ物の栄養便利帳 ” より